SHARE-ME GUIDE

展示会で見込み客の課題を聞く質問と記録の仕方

Share-Me |

展示会ブースでの2人の対話と、聞き取った内容を記録するカードを表した概念図

展示会のヒアリングでは、用意した質問をすべて聞き切る必要はありません。来場者が今知りたいことを確かめ、話してよい範囲で状況を聞き、次にすることを合意できれば、その会話を後の対応につなげられます。

この記事では、ブースで使う質問を「声かけの許可」「目的に応じた分岐」「次の約束」の順に整理します。会話例はすべて架空で、成約や商談化を保証するものではありません。質問カードと記録欄は、自社の商材に合わせて書き換えて使う運用案です。

最初は、説明と質問の許可を確かめる

立ち止まった人が全員、導入の相談をしたいわけではありません。通路から展示を見ている人へ、いきなり予算や役職を尋ねるより、見たい内容と会話の余裕を確かめます。

  • 説明を希望しているか:「こちらの仕組みについて、簡単にご説明しましょうか」
  • 質問してよいか:「ご関心に合う内容をご案内したいので、探していることを少し伺ってもよろしいですか」
  • 急いでいる場合:「概要だけのご案内と資料のお渡し、どちらがよろしいでしょうか」
  • 見ているだけの場合:「承知しました。ご質問があればお声がけください」で止める。

断られたら、別の言い方で同じ質問を続けません。資料を受け取ることと連絡先を渡すことも分けます。名刺交換に応じたという理由だけで、面談や継続的な連絡まで希望していると扱わないのが、この台本の前提です。

来場目的に合わせた3つの質問分岐

入口は「今日は、どのような情報を探していらっしゃいますか」。答えが曖昧なら「広く情報収集されていますか。それとも具体的に比べたい点がありますか」と補います。選択肢を押しつけず、「その他」「まだ決まっていない」も受け止めます。

分岐A:まず情報を集めたい

架空の会話例
来場者:「今すぐではなく、どんなものがあるか見ています」
担当者:「ありがとうございます。仕組み、利用場面、費用の考え方のうち、どこからご覧になりますか」
来場者:「利用場面を知りたいです」
担当者:「では、その部分をご案内します。詳しい検討時期はまだ決まっていない、という理解でよろしいですか」

この分岐では、検討日を無理に決める質問を重ねません。「時期未定」を記録し、その場で見せる資料を選びます。連絡を希望しないなら、次回行動は「追加連絡なし」で終えて構いません。

分岐B:候補を比較している

架空の会話例
来場者:「いくつか比較しています」
担当者:「比較するうえで、特に確認しておきたい条件はありますか」
来場者:「現場で操作できるかが気になります」
担当者:「どの作業の操作を見られると、判断しやすそうでしょうか」

競合名や社内事情を聞き出すより、相手が確認したい条件を具体化します。「使いやすさ」と言われたら、誰が、どの場面で、何をする操作なのかを一つだけ掘り下げます。担当者が説明できない仕様は、その場でできると約束せず確認事項に回します。

分岐C:具体的な困りごとがある

架空の会話例
来場者:「引き継ぎのときに情報が見つからなくて」
担当者:「差し支えない範囲で、どの情報を探すときに困るか伺えますか」
来場者:「前回何を話したかです」
担当者:「会話の内容を次の担当者が確認できる状態にしたい、という理解で合っていますか」

ここでは解決策をすぐ決めず、困る場面を言い直して確認します。自社の機能で対応できるか不明なら、「その運用が可能か確認します」と区切ります。来場者の発言を、導入意欲が高いという評価に置き換えないことが大切です。

課題・時期・関係者は、必要な範囲だけ聞く

課題は「場面」と「望む状態」で聞く

  • 「今はどのような方法で対応していますか」
  • 「特に手間になるのは、どの作業でしょうか」
  • 「その作業がどう変わると助かりますか」

件数や作業時間を尋ねる場合も、相手が把握していなければ未確認にします。「多い」という答えをこちらで数値に変換しません。顧客名、個人の連絡先、社外に出せない資料など、案内に不要な情報は求めないようにします。

時期は、検討の段階を確認する

「いつ導入しますか」と決定済みのように聞く代わりに、「情報を整理したい時期や、社内で相談する予定はありますか」と尋ねます。「来月相談する予定」と「来月導入する予定」は別の情報です。決まっていない部分を埋めるためだけに、日付を提案しないようにしましょう。

関係者は、必要な説明の相手を確かめる

「決裁者ですか」と役割を決めつけず、「次に確認するとしたら、どの担当の方と一緒に見るとよさそうでしょうか」と聞きます。本人が紹介を希望したときだけ、引き継ぎ方を相談します。別の社員の氏名や個人連絡先を、その場で必須項目にする必要はありません。

次の行動は、用件・方法・時期を復唱する

「またご連絡します」だけでは、何が届くのかも、連絡してよいのかも曖昧です。会話の最後に、相手が希望した行動を一つ選びます。

  • 資料を希望:「今日ご覧いただいた操作説明の資料を、名刺のメールアドレスへお送りしてよろしいですか」
  • 仕様確認を希望:「確認が必要な点を社内で調べ、回答できる時期を含めてご連絡する形でよろしいですか」
  • 面談を希望:「日程候補をご相談してもよろしいですか」。候補の相談と日程確定を区別する。
  • その場で完結:「本日はご案内のみで、追加のご連絡は不要ということで承知しました」

期限を約束する場合は、自社で対応できる範囲を確認してから提示します。資料送付への同意を、別商品の営業電話や定期配信への希望として広げません。お礼メールの文章が必要になったら、名刺交換後のお礼メールの書き方で、合意した用件に絞って組み立てられます。

質問の結果を「事実・不明・合意」に分けて残す

次の記録欄は、ヒアリング直後の確認用です。会話を長く書き起こすより、次の担当者が何を根拠に動いてよいかを明らかにします。保管は社内で認められた方法を使い、共有先を必要な担当者に限定してください。

接点ID/対応者/日時:
相手を識別できる名刺・連絡先の参照先:
来場目的:情報収集/比較/課題相談/その他

【本人が話した事実】
困る場面:
確認したい条件:
検討時期の発言(導入日と区別):

【不明・確認待ち】
まだ聞いていないこと:
こちらで確認が必要な仕様:
担当者の見立て(事実と分ける):

【合意した次の行動】
用件:
連絡方法・宛先の確認:
時期(未定なら未定):
自社の担当:
連絡不要・希望範囲:
最後に相手へ復唱した内容:

架空の記入例:事実は「来月、現場担当と操作を確認したい」。不明は「導入時期・予算は聞いていない」。合意は「操作説明の資料をメール送付。面談の約束はなし」。これなら、次の担当者が勝手に商談日程の調整へ進むのを防ぐ判断材料になります。

Eight Teamのアプローチリスト作成に関する公式記事でも、展示会前の記録項目や分類ルールの準備を扱っています。本記事では、そこから一歩手前の「何を尋ね、何を未確認のまま残すか」に焦点を当てています。会話メモの一般的な書き方は接点メモのテンプレートを参照してください。

会場前に、質問を減らす練習をする

スタッフ同士で来場者役を交代し、「急いでいる」「情報収集だけ」「仕様を知りたい」の条件を一つ選んで練習します。観察するのは質問数ではなく、相手の答えに合わせて案内を変えたか、未確認を推測で埋めなかったか、終了の意思を尊重したかです。

会場全体の名刺回収やフォロー体制は、展示会の名刺管理とフォローの実務ガイドで別に整えます。現場の質問カードには、最初の一問、分岐ごとの補助質問、最後の合意確認だけを残すと参照しやすくなります。

Share-Meなら、自己紹介情報の共有と紙名刺の保存に

Share-Meでは、プロフィールにWebサイトやSNSを追加し、NFCやQRコードで共有できます。また、受け取った紙名刺をAIでデータ化・保存する機能も公式ガイドで案内しています。質問への回答に関連する情報を案内し、相手の連絡先を確認する際の選択肢になります。

ヒアリング内容や連絡への合意が自動で記録されるという意味ではありません。何を話し、次に何をするかは担当者が確認して残しましょう。Share-Meの機能と使い方ガイドを見る。

公式情報確認日:2026年10月30日。質問・記録欄は独自の運用提案、会話は架空例です。

ブログに戻る